パリのノートルダム寺院は正面から見ると荘厳で美しいが、後方から見ると優しい風情が感じられて好きだ。2019年4月には火災に遭って屋根の部分が焼失したが、この画は1983年に描いたもの。(1983.4.2.)
パリ16区にある洒落たミュエット街のよく知られたカフェ。フランス人は小さい車に乗る人も多く、お喋りも盛んだ。カフェのテーブルに座ったり、あるいは立ったままでいつまでも活発に話の花を咲かせる。(1983.8.31.)
ノートルダム寺院から至近にあるサン・ルイ島は小さな通りに古く小さな家が並んでいて、ゆかしさを感じさせる。1970年代初めのパリ勤務の時代にここに「我々の祖先、ガリヤ人(Nos Ancêtres les Gaulois)」という面白い名のレストランを見つけて入ったことがある。生の野菜をボリボリかじって食べた記憶がある。40年近く後にその辺りを探すと、やっぱり昔のままそこにあった!店の色も昔の緑のままだ。歓喜して思わずスケッチをした。(2010.8.13.)
セーヌ河左岸から見た右岸の家並み。何世紀も耐えてきた建物の輪郭は定規で引いたような真っ直ぐな線でないところもあるが、基礎はガッチリしていて、内部のアパルトマンは何度かの修復を経て古典的あるいは近代的な瀟洒な雰囲気を維持している。1回で描きあげられなかったので翌日同じ場所に戻った。(1983.1.8~9.)